不肖、芳春!
 日々これよき日を念じ生きてゆこうと思う。  その軌跡を記事にしておこうと思う。

冬柿雑感

 婿殿が親戚で頂戴したとか、小粒の甘柿を数個届けてくれた。
 見れば見るほど可愛いげな柿、さっそく皮をむき口にすると仄かに甘く天然の味香る。
 そして幼いころの思い出蘇える。

 母が生存していたから7、8歳ごろだったと思う。秋日の午後父方の祖父の家の縁側に坐わって小粒の田舎柿をかじったこと。
 祖父は若い頃は百姓で屈強だったが土佐人に多い酒飲み、磯釣りの魚をアテによく酒をたしなみ、老いても飲み方に変わりなかった。
 それに反し父は大の酒嫌い、わが家では酒がご法度、そんな事情から父に内緒、母がこっそり磯魚を煮付け、よく祖父に届けていた。
 その使いにと母にいわれ煮魚を提げ祖父の家に行ったが当時独り住まいの不機嫌顔、それが嫌で敬遠していたのにそんなときは常になく上機嫌、内心ほっとしていると、祖父はノコノコと家の裏の畑にいってそこに植えてる柿の木に成っている熟れた柿を数個ちぎり、
「ほらっ、この柿は甘いぞ」と手渡してくれたこと。
 甘さ薄く大きな種が多くかじるたび吐き出すのが癪だったが、当時は甘いものがだんだん少なくなる日中戦争酣の頃、その甘さがなんとも云えず快かった。
 今日この頃は柿もブランド化し「種なし富有柿」とか、高値で珍重されてるが、振り返ればむかし食べた天然自然物、そこいらの庭先や畑に植えている小さな甘柿の思い出は忘れ難い。
 そんなことで婿殿が届けてくれた柿にその面影重なり久し振りに往時の楽しかったことが思い出された。

 ・・・柿右衛門山端(は)の夕日柿の色・・・

category 俳句  /  2017年 12月 14日 11:45  | Comments ( 0 ) | Trackback ( 0 )

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