健康長壽のみなもとは…
園蔬と戯れ和食の原点とも言える蔬食を楽しむありふれた田舎の生活

日本建築の礎から学ぶもの

日本の国土は、北回帰線より北側に位置している。

従って太陽は年中を通して南側にあることになる。

神社仏閣はもとより、日本建築の家屋はおしなべて南側が正面になっている。

その正面の柱は、節が多いくて見栄えが悪くなりがちである。

しかし、それには理由がある。

木には陽おもてと陽うらがある。

南側が陽おもてで、木は南東に向かって枝を伸ばすから、節が多く木目は粗い。

陽うらの木が木目はきれいにみえる。



切った後も木の性質は残る。

日光に慣れていない陽うらを南にして柱に据えたりすれば乾燥しやすく、風化の速度は速くなる。

太陽に、いわば訓練されている部分を、陽のさす方向に置く。

陽おもてのほうが木はかたい。

四つ割りにした柱も、南東側を柱に、北西側を軸部や造作材にと振り分ける。

こうした配慮が行き届いてこそ、日本建築の木の生命を延ばす重要な技法でもある。

さらに、山の頂上、中腹、斜面、南か北か、風の強弱、密林か疎林かで、それぞれ木質は異なる。

そうした木の性(しょう)も考慮に入れて使い分けてこそ、日本建築の寿命の長さと美しさが誇れるのである。

所謂「木は生育の方位のまま使え」ということである。

木は、ねじれ反る。

これとて生育の条件によってまちまちである。

その木の癖を見抜き、簡単にいえば右に反る木と左に反る木を組み合わせて、力が相殺されるように用いる。

所謂「木組みは木の癖組み」である。

かくして、スギなら700年、800年、マツなら400年、500年はもつ。

しかし、千年以上ビクともしないヒノキに勝るものはない。

*   *   *

これは、宮大工棟梁、西岡常一氏の言を引用したものであるが、西岡常一氏のみならず、古来からの日本の建築を支えてきた大工の棟梁なら、誰もが心得ていることである。

終戦直後の良い材料の手に入らない時代に、あり合わせのひん曲ったような木材ばかりで土石の上に建てられた隙間風の通りのよい我が家でも、最近のプレハブ式の家屋に負けず劣らずいまだ健在である。

日本の木造建築家屋のすばらしさは、屋根や壁などをとっぱらって、柱だけの丸裸にして、壁や屋根をふき替えれば、新築の家屋に負けず劣らずの立派な家に生まれ変わるところにある。

これこそ、『もったいない(Mottainai)』の原点であろう。



このあたりにこそ、日本再建のヒントがあるのではなかろうか。

国土はもとより、人の育成のヒントが・・・






category 日々つれずれなるままに  /  2014年 08月 24日 09:47  | Comments ( 0 ) | Trackback ( 0 )

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